別れはいつも突然やってくる。
僕らがいつもパレード練習に使っていた道路がついに使用できなくなった。
それまでは公園の通路や、小学校の校庭や通路などを使用してパレード練習を行っていたが、どこもいまひとつの場所ばかりだった。2011年からこの開発中の新興住宅地の封鎖された未使用道路を使い始めてから、僕らはパレード演舞での距離感や進み方をしっかり身につけることができた。暑いときも、虫に刺されながら、日が暮れて見えなくなるまで、この場所で踊った。周りには何もなく、通る人もほとんどいない場所だったので、気兼ねなく練習することができた。
一つだけ不安だったのは、なにせ無断使用だったので、いつかは怒られるのではないか、開発が進んで車が通行を始めるのではないかということだった。
ーそしてそのときはやってきた。
先週、道路に面した広大な空き地で、何の前触れもなく急に建築工事が始まった。工事用の車両が多数やってきて、僕らが踊っていた道路に駐車していた。これが「秘密練習場」とのお別れだった。
3年半、お世話になったこの場所に感謝。
さて、これからよさこいの本格的なシーズンを迎えるのにどうしよう。