YOSAKOIかまがやで学んだこと

 

 

昨日はYOSAKOIかまがやに参加した。昨年は準大賞をいただいていて、今年は何がなんでも大賞をとりたいとメンバー全員が思っていた。

 

ところが、先日の大江戸ソーラン後に踊り子のマッキーが緊急入院。彼女は隊列の先頭を踊るので急遽フォーメーションの変更が必要になった。しかし、時間がないために当日の朝早く集合して、フォーメーションを組み直した。これによって振りの左右が逆になったりする人が出てきたのだが、1,2回の通し練習で本番に臨むことになった。

 

最初はステージ演舞。天気も良くコンディションは最高。少々お客様に寄り過ぎたために平場のステージで後方や横からは少し見えづらくなってしまった事を反省。

続いては電車に乗って隣駅の第3会場でパレード演舞。今日変えたばかりの立ち位置をしっかり覚えるためにも重要な演舞となった。スタートから隊列の乱れも少なくきれいに揃っていた。しかし、緊張からか若干演舞に硬さが残った。

 

移動していよいよ審査パレード会場へ。そこでサプライズが待っていた。

入院していたはずのマッキーがみんなを迎えてくれた。じつはこの日に退院の許可が出てその足で駆けつけてくれたのだ。抱き合って喜ぶメンバーたち。気持ちは高揚し、絶対に大賞を目指せるとみんなが思っていた。

 

僕はMCのためにゴール地点へ移動。先に演舞を行う他のチームの演舞を振り付け師のまさるくんと一緒に見ていた。そこで地元チーム、維新〜心ひとつさんの演舞を見ることになった。昨年よりおそらく人数も増え、大旗も5本になり、大道具も増えていた。しかしそれよりも、踊り子一人ひとりの気持ちの入り方が半端ではなかった。動きのダイナミックさ、自分の気持ちを体で自由に表現する踊り、かけ声の大きさ、ミュージカルのような歌。見る観客やおそらく審査員をも巻き込み引き込んでしまう世界観。素晴らしかった。踊り終わった踊り子たちがみんな涙を流しているほど、感情をこめ全てを出し切っていたんだろう。

 

正直、僕は動揺してしまった。自分のチームはここまでやりきれるのだろうか?自分自身はそこまで想いを出し切れるのだろうか?

 

そんな思いを抱きながら、自分たちの順番が回ってくる。MCもかまずにスタート。いきなり、メンバーの大きな声がゴールにいてもまるで目の前にいるかのごとく聞こえてきた。隊列も今日練習したばかりとは思えないくらいきれいに踊れている。徐々に近づいてきて踊り子と旗士とMC、そして見てくださる観客の手拍子が一つになったようなような気がした。最後にジュニア隊がゴールラインを大きく超えてフィニッシュ!おそらく自分たちとしては今できる最高の踊りができたと思う。

 

審査発表となり、優秀賞、特別賞に続いて上位3チームの発表だ。発表はチームの楽曲が流れる方式だ。第3位の発表で、自分たちの演舞曲が会場に流れたとき、メンバーに笑顔はなかった。賞状をいただき、挨拶をしている時もみんな悔し涙を流していた。第2位は維新さんだった。

 

その後のミーティングで僕は自戒もこめてメンバーに話した。昨年準大賞、前回のイベント大江戸ソーランで4位に入ったことで自分たちの気持ちに「奢り」があったのではないか?維新さんのような踊りに対するひたむきさがあっただろうか?そして観客に伝える事ができていただろうか?「揃えてナンボ」のよさこいにこだわり過ぎて何か大切なものを忘れてないだろうか?

これからどうすれば良いか答えはまだない。

でも、振り付け師のまさるくんが駆けつけてこう話し始めた。「今日(大賞が)取れなかったのは自分の振り付けのせいです。みなさんには申し訳ないが(振り付けを)変えさせてください。フォーメーションだけでなくもしかしたら振り付けも。本当に悔しいです。」と涙ながらに語った。

彼に舞ちはらの振り付けをお願いして4年目になるが、そんな姿を見るのは初めてだった。僕も胸が熱くなった。

舞ちはらはこんな秋のシーズンからフォーメーションや振り付けを大きく変えたことはない。はたして踊りこなせるのか自信はない。でも、チャレンジしないで後悔するくらいなら、やってみよう。やってダメなら悔いはない。