年末に思う

2014年も残すところあと数時間となった。

今年一年はどんな年であっただろうか。

ひとことで言えば、仕事や課題に追われて自分を見失いかけた年だったな。

いまの役職になってから約1年間が過ぎたが、思っていたことの半分もこなすことができなかった。それどころか昨年よりも後退しているかもしれない。情けない。さっぱり勉強もしていない。今年何冊本を読んだだろうか?

いつの間にかジムに通うのもやめてしまった。思い立って始めたダイエットも2週と続かなかった。腹の周りに怠惰の輪っかが膨れ始めている。

YOSAKOIはどうだったか?イベントの審査の成績うんぬんよりも、自分が多忙になり、練習にまともに行けなくなっていることが心苦しい。代表でMCという大きな役割を担っているのに、頑張っているメンバーに立つ瀬がない。

でも、だ。根拠は全くないけど来年はいい年になるような気がする。

悲観的になっても人生楽しくない。

来年もがんばろうっと。

おみがわYOSAKOI2014

今年で9回目の参加となるおみがわよさこい。何度来ても僕はこの静かな街が大好きだ。

ただ今年は、おそらく予算の都合上と思われるが、メインステージが平場での演舞となってしまったのがちょっぴり残念。

舞ちはらとしてはけっこう早起きして8時に現地集合したのだが、もうすでに何チームか練習をしておりびっくり。敷地に斜めに区切られたステージを場当たりし、ストレッチ、通し練習、かけ声練習、などなど準備を淡々と進めるが、朝が早いこともあってどうも気持ちが乗ってこない。

最初のステージ演舞の時には、恒例の円陣を組むことも忘れ、飛び出してしまった。そのまま力一杯演舞したはずだが、MCはカミカミだし、列はぐちゃぐちゃだし、声は出てないし、落とし物はいっぱいあるし、何ともすっきりしない1本目となってしまった。

「このままでは大賞はおろかファイナルにも残れないぞ!」と全員で気合いを入れ直して、駅前通りのパレードに向かう。誘導してくれた和気藹藹の踊り子さんがフェイスブックで友達だったことを聞いてびっくり(^^)/

パレード演舞は隊列もそろい、声も聞こえるようになって、徐々に調子が出てきた。振付師の勝君も演舞をみてくれてアドバイスをくれる。

そして、いよいよ審査パレード演舞。毎年このおみがわの審査演舞ではさまざまなドラマがあった。今年一年の思い出も頭をよぎる。でもここは集中だ。ゆっくりとMCをスタートさせる。曲が始まり踊り子が動き出す。遠目に見てもきれいにそろっている。最初のかけ声「セイッハ!」も90m先からよく聞こえてくる。よおしいくぞ!僕らは今年一年の全てを出して踊った。力の限り叫んだ。大きなミスもなく隊列もきれいだった。手応えは十分だった。

ファイナルの結果待ちの間に、他のチームの演舞を見た。維新さんの演舞は、見ているうちに思わず口ずさんで歌ってしまう。最後には胸にグッとくるものがあって涙が出そうになる。振り付けの元先生にその事を話すと「歳だからだよ(笑)」とからかわれたが(^_^;) 黒潮美遊さんはどんどん演舞が進化していて、切れ切れの振り付けと複雑な動きのフォーメーションで少ない人数が2倍にも3倍にも見える。圧巻だった。

いよいよファイナル進出チームの発表となる。祈るような気持ちの中。まず最初のチームで「YOSAKOI舞ちはら!」と名前を呼ばれる。ホッとする間もなく抽選でファイナル1番目の演舞となった。バックステージでメンバー全員輪になって手をつなぎ、気合いを入れるために叫んだ。「夢を叶えるぞ!いくぞ、We are 舞ちはら!」

満員の観客の前に飛び出して行くメンバー。心は一つだった。曲が始まり、僕は心のそこから思いを込めてMCをスタートさせた。ファイナル演舞は素晴らしいできだった。メンバーの気持ちが伝わってくるようで、声も出ていたし、表情も豊かだった。落とし物もほとんどなし。大きなミスもなかった。僕も自分の持てる力を全部出し切った。演舞が終わって引き上げてからしばらくは呼吸が苦しく立っているのもやっとだった。やれることはやった。後は結果を待つだけだ。

 

すべてのファイナル演舞が終わり、結果発表の時間がきた。最初に準大賞2チームが呼ばれる。利ゑ蔵さんと維新さんだった。そして、大賞は黒潮美遊さんだった。僕らはその次に名前を呼ばれた。千葉県観光物産協会長賞(第4位)だった。ステージからメンバーがくやしくて泣いているのが見えた。

僕は不思議にあまり悔しさはなかった。上位3チームの演舞は本当に素晴らしかったし、僕らの演舞も自分達の持てる力を出し切ったからだ。これが実力の差だ。

 

今年はまだもうひとつ、黒潮よさこいという大きなステージが待っている。まだまだ終わっていない。進化しよう。

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おみがわよさこいのスタッフの方々と和気靄靄の皆さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。

ちばよさこい2日目〜その2

(その1から続く)

やった〜〜〜〜!

チャレンジステージ進出だ。望みはつながった。

僕はメンバーが集まっているところへ全速力で戻り、「やったぞ!抜けたぞ!チャレンジステージだ!」と叫んだ。メンバーから悲鳴のような歓喜の声があがる。泣き出すものもいた。まだまだ泣くのは早いぞ。これからが勝負なんだ。望みはまだあるんだ。

チャレンジステージに挑戦するのは、各ブロック3位で通過した、利ゑ蔵さん、勢やさん、風神さん。そして、土曜日の審査枠の最高点となった舞ちはらだ。このうち上位2チームがファイナルに進出できる。ちょっと緊張してきた。最後のフォーメーション確認を大急ぎで行う。すぐに時間はやってくる。舞ちはらは3番目の演舞だ。

円陣を組み、声を上げる。司会者の呼び込みで、カクテルライトがまぶしいメインステージへ駆け込んでいく。僕はそのときの素直な気持ちをMCの第一声に込めて叫んだ。

「地元市原市、ちはら台からやってまいりました、YOSAKOI舞ちはらです。ファイナルに行きたいです!精一杯演舞いたしますのでよろしくお願いします。」

曲がスタートして踊り始めた。メンバーは今日6回目の演舞で、体力的にもきつくなってきているはずだが、心の底から声を出し、最高の笑顔で踊った。ステージに向かって照りつけるスポットライトの向こうに、手拍子をしてくれているお客様の姿がぼんやり見えた。いつも応援してくれるみんなやよさこいカメラマンさんたち、メンバーの家族や、昔のメンバー、そして千葉の他のチームの仲間達からも力をいただいた。会場が一つになった気がした。

演舞が終わり挨拶をして退場をすると、メンバーはみんな踊りきった達成感で「幸せいっぱい」だった。抱き合う人、涙を流す人、呆然とする人…。でも、僕らはやりきった。後は結果を待つだけだ。

チャレンジステージ4チームの全ての演舞が終わりすぐに審査発表となった。僕らは暗いバックステージに一つに集まり、かたずを飲んでその発表に耳を澄ませた。

「ファイナルステージ進出、まず1チーム目は…….『YOSAKOI舞ちはら』さんです!!」

やった!ついに、やったんだ!

崖っぷちから這い上がって最後のステージに立つ切符を手に入れることができた。もう、メンバーは誰彼かまわず抱き合って喜んだ。もう一度踊れる。あの最高のステージで!

すぐに準備をして最後の演舞に備えた。

思えば9月のかまがやよさこいの結果を受けて、振り付けの大幅な変更をした。練習期間がほとんど取れず、よさこい道や東京よさこいでは本当にふがいない演舞となってしまった。僕もインスト達も焦りを感じ、ぶつかり合うこともあった。それでも僕らはちばよさのファイナルにどうしても行きたかった。その思いが今、かなったのだ。

舞ちはらはファイナルの7番目に踊った。2日間で10回目の演舞だった。最後の全ての力を出し切った。全員がヘトヘトで抜け殻になったようだ。挨拶をしてステージを降りる。

ステージを降りたところで、以前他のイベントでご挨拶をさせていただいたお客様とその奥さんと一緒に近づいてきた。その奥さんは少し涙目で、僕に話しかけた。

「素晴らしい演舞でした。わたし感動して涙が出て…よさこいの演舞を見て涙が出るなんて初めてでした。」

僕も思わず胸を締め付けられて、涙が出てきた。初めてお会いする方にこんな風に言ってもらえるなんて。心の中が感謝の気持ちでいっぱいだった。

その後表彰式で、舞ちはらは優秀賞をいただいた。この賞はメンバー全員と応援してくれた皆さんで勝ち得たものだ。

そして、ちばYOSAKOI開催のために長い期間途方もない尽力をされてきた学生実行委員会を始め、当日スタッフをされていた千葉のよさこいチームの皆さんに心より感謝します。

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ちばよさこい2日目〜その1

10月26日(日)ちばYOSAKOIの二日目だ。

演舞はまずパレード審査。3回連続で踊る2回目の演舞が審査対象となる。

舞ちはらは10:30ごろに現場入りしたのだが、もうすでにたくさんのチームがそろっていて、真剣な練習に汗を流していた。演舞開始は2時間も先なのに、こりゃちょっと出遅れたかなと焦る。

さっそく、パレード演舞のフォーメーションを最終確認。細かいところでさまざまな修正を行った。一通り終わったところで突然の雨。いったん屋根があるところへ避難し、おさまったところでパレード会場へ移動する。

2年ぶりに立つパレード会場は、広く、長く、そして直線がつづく。地方車が先導するのも特徴だ。カメラマンとともに地方車に登る。僕は不思議と緊張はしていなかったが、メンバーの気持ちをほぐしてあげたくて、マイクで冗談ばかり言ってみた(笑)

時間がきて、いよいよ1本目の演舞をスタートさせる。制限時間は5分以内なのでMCも簡潔に行う。

「セイ!ハ!」というかけ声で曲がスタートするのだが、流れてきたのは、聞いたこともない全然違う曲。音響さんに大声で「曲が違います!」と叫んでも「え?1曲目ですよね?」とかの答えでなかなか止まらない。結局1分近くしてようやく自分達の曲がスタートした。その間、踊り子達は構えの姿勢をとったまま微動だにせず待っていてくれた。

1本目の演舞はまずは試すように踊って終了。しかし先ほどのトラブルのためにインターバルの2分間が無情にも削られていた。タイムキーパーが「あと30秒です」と伝える。踊り子は衣装を着直し、水分補給をあわてて行い、呼吸を整える間もなく2本目の審査演舞に突入していった。

きつかったと思うのだが、踊り子達はそぶりも見せずに踊り続けた、扇が開かなかったり、衣装がうまく脱げなかったりした者もいたけど、フォーメーションはきれいだった。力強く笑顔にあふれていた。それをサポートしてくれるように沿道からは、お客様や他のチームからの手拍子やかけ声をいただいた。それがどれほど助けになったか。

2本目の演舞を終え、3本目。練習でも3連続はやったことがない。でも、舞ちはらはしっかりと踊ることができた。途中隊列が進むのが早くて地方車に突っ込みそうになり、僕が何度も「もっと前に出してくれ!」と叫ぶことがあった。

踊りきって、抱き合うメンバーたち。涙を浮かべるものもいた。やりきった。結果はどうあろうと舞ちはらの力はすべて出した。後は結果を待つばかりだ。

その後、メインステージでの演舞、芝生広場での演舞をこなして、ファイナルへの進出結果連絡を待つばかりだ。ちばよさのファイナル審査には3つあるブロックの上位2チームに入らなくてはならない。舞ちはらのいるAブロックは県内外の強豪チームが勢揃いしていた。彼らの演舞は本当に素晴らしく、舞ちはらはとても及ばないように思えた。

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待機をしていると徐々にファイナル進出を決めたチームへ電話連絡が入ってきているようだった。歓声が上がる。僕のiPhone6は着信がない。せめて3位に食い込めばチャレンジステージ(敗者復活戦)に進出することができファイナルへの望みが残る。しかし、時間は経つが連絡はない。メンバー達には集合して待つようにと伝えてある。

たまらず、あまり良いことではないが、審査委員席で結果集計を行っている実行委員の人に聞きにいった。

「あの〜ファイナルの結果連絡は終わりましたか?」

「はい、完了しました」

「チャレンジステージ進出の結果は?」

「そちらも、電話でご連絡したのですが…」

ああっ、万事休すか。だが…

「チャレンジステージの土曜日審査枠に関しては決まりましたか?」と聞いてみた。すると、

「それは現在集計中ですので、少しお待ちください。」といわれた。ほんとに少しだけ待って、その人はノートパソコンの画面を確認しながらこう言った。

「土曜日の審査枠からの(チャレンジステージ)進出チームは舞ちはらさんです!」

つづく

 

ちばよさ

ちばよさこいの2日目でした。
人生あきらめたらいかん!
ということを思い知りました。
詳しくは待て次号!