カナダからの電話

話は前後するのだが、この間事務所で仕事をしていると電話が鳴った。デジタルの画面に「非通知」と表示されたので、イヤな予感がした。お盆休み中の店舗に番号非通知でかかってくる電話なんぞロクなもんじゃない。クレームかトラブルか、一瞬無視しようかと思ったが出ることにした。

「もしもし、あのー、わたくし以前そちらで働いていたUと申しますが…」

音声はクリアだが、デジタル特有の途切れ途切れの声がそう言った。

驚いた。3年ほど前に辞めた、僕の元部下からの電話だった。

彼女は新卒の時に、僕が面接をして採用し、やっと一人前になったかなと思った時に突然辞めると言いだしたのだ。これからと言う時だったので、僕は散々慰留したのだが、彼女の決意は強くそのまま退職となった。僕は上司として何が駄目だったのかけっこう悩んだ。

もともと学生時代から海外に行くことが好きで、うちの生協を辞めてからも、インドネシアやオーストラリアにいるようなことを風のたよりに聞いていた。

でも、辞めてから僕には一度も連絡がなかった。それもまた心に棘のように引っかかっていた。彼女が辞める時に、落ち着いたらどんな仕事してるかくらい連絡をくれと言ったのだが…

そして3年が経っての突然の電話。彼女はなんとカナダにいた。日本人相手に公的な書類の発行をサポートする会社で働いているそうだ。まあ、なんにせよ元気そうだし、ほっとした。

電話の後、メールも送ってきてくれたが、突然やめたことに関して、僕のせいではなく、海外でどうしても働きたかったからだったと書いてあった。

そうか、とにかく元気でがんばれ、そう返信メールを書きながら、夢を追いかけ世界に飛び出した彼女がうらやましく思えた。 

  
 

唄恋ソーラン祭り〜UNREAL PROJECTに参加して

今日はZEPP東京DAIBA Cityで行われた、UNREAL PROJECTの「唄恋ソーラン祭り」イベントに”踊り子”として参加してきた。

REDA舞神楽の振付師、元先生から、このイベントに出ないかと言われてから4ヶ月、平日のイベントということもあり、参加者は少ないかと思ったが意外に舞ちはらのメンバーも多数出演を決め、1ヶ月前から自分達のオリジナル演舞とは別に練習をしてきた。

一時は振り落としも進まず、情報も曖昧だし変更もたくさんあって、正直どうなるのか不安だった。徐々に全貌が見えてきて、合同練習が始まりアンリアルの生歌「空に向かって」を聞いた時、本当に涙が出そうなくらい感動した。彼らの歌に対する思いや姿勢に強く心を打たれた。

正直、僕なんぞの踊りは、お客様からお金をいただいて見せるもんじゃないのかも知れないが、アンリアルの歌とよさこい3チームの踊り子と一緒に踊り、元先生に演出されることによって、魔法のように、ひとつの作品となったようだ。

こんな経験はおそらくもう当分できないかもしれない。貴重な経験だった。

来ていただいたお客様に、そしてアンリアルのメンバーとスタッフ、よさこい3チームのみんな、そして、元先生と勝くんに心より感謝します。