春のお別れ

昨日、僕の部下が一人職場を去った。

7年前僕が採用面接を行い、多数の応募者の中から選んだ新人だった。僕も正規職員の採用面接をするのは初めてだった。それだけに選んだ人がしっかり働いてくれるかどうかは非常に不安だったが、彼女は期待に応えてくれた。

はじめは僕の店舗で働き、さまざまな失敗をしながらもけなげにがんばっていた。彼女はとにかく明るく元気で、周りの職員やパートさんともすぐに打ち解けて仲良くなることができた。お客さんに対しても同様で彼女のファンはたくさんいた。

だんだん仕事を覚えてくると、巧妙に仕事をさぼったり手を抜いたりすることもあり、注意することもあったが、不思議と憎めなかった。ただ、他の店に配置換えになったときに上司と折り合わず、異動を申し出てくることもあったな。

徐々に旅行業の仕事に興味を持ち始め、独学で旅行業取扱主任者の資格試験に合格。2年前から旅行カウンターの仕事を任されていた。その間にニュージーランド人と結婚するという快挙も果たし、このまま生協を支えてくれるものと思っていた。

けれど、人間はわからないもんだ。

昨年の冬、彼女の中で「どうしてもやってみたいこと」が他にあり、そちらの道に進みたいと申し出があった。僕は部下が退職を申し出てくるときはあまり慰留することはないのだが、彼女に関しては何とか思い直さないかとずいぶん話をした。しかし、決意は固く翻ることはなかった。

「人生は一度しかないので、思ったことをやってみたい」と彼女は言った。それはかつて僕が彼女に送った言葉でもある。その思いを行動にうつし、実現に向けて踏み出す彼女に僕は心からエールを送りたい。

 

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…とはいうものの、おりからの人材不足で彼女の後任は決まっておらず、僕がしばらくは面倒見なければならない。ああ、どうなることやら。

週末練習でフライングゲット

 

土日は舞ちはらの週末練習。

いよいよ迫ってきた初披露のためにだんだんメンバーの踊りにも熱がこもる…

と言いたいところだが、現実はなかなかそうはいかない。

昨日はステージバージョンの練習を行った。振付師からのアドバイスに基づいて、数カ所の細かい修正を行う。それから各パートに分かれて練習。最後に全体で併せて踊ってみる。

悪くはない。振りもフォーメーションも、だんだん入ってきているので、通してみるとまずまず見られる演舞にはなってきている。このまま人前にでてもまあ何とかなるだろう。だけど何か足らないような気がして仕方なかった。

何だろう。

もやもやしたまま今日の練習へ。

今日は外でパレード練習からスタート。先週さんざん苦労した、隊ごとの間隔を保って進むという課題にまた挑む。最初は80m弱しか進めなかったのだが、調整を繰り返すうちになんとか90mは進めるようになった。まだかなり強引なところもあって、衣装を着るとどうなるか不安だが、とにかく距離はなんとかなってきた。

体育館に戻ってからは再びステージ練習。今日はちょっとおもむきを変えて、各パートが別々に単独で通しで踊り、他のメンバーがそれを観客のように見守ることにしてみた。

まずジュニア隊を皮切りに男隊、女隊、旗士の順番に演舞を披露していった。

人間は不思議なもので他人から見られていると意識すると、緊張でテンションが上がってくる。さらに他のパートに負けじと声も出て表情も豊かになってきた。昨日は何も感じなかった僕の胸にもドキドキが蘇ってきた。

僕はあらためてよさこいの不思議さ、おもしろさを痛感した。同じように踊っても、気持ちの入れようで全く違う演舞になり、それがちゃんと観客に伝わるんだ。

各パートの演舞を見て思わずニヤニヤしていると、「MCもやれ〜〜」というコールがかかり、僕も一人で「演舞」をする羽目に(^_^;)

気持ち込めて叫びました(笑)ジュニア隊に僕のMCの動きは「フライングゲット!」みたいだと言われる。(笑)

『私のことは嫌いでも舞ちはらは嫌いにならないでください!!フライングゲット。』

あと1ヶ月足らずで新曲披露だ。

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試練なのだ

今日は外練習の日。春めいた陽のもとで2度目のパレード練習を行う。

先週の練習でほぼ80~90m進むと思っていたのだが、踊りをしっかりと確認しながら踊ってみると、さまざまな場面で問題点が出てくる。

パレードは動きが多い分、ステージ演舞よりも難しい。パレード演舞は90m〜100mは進まなければならないという課題がある。距離を稼ごうと先を急ぐと、パートとパートの間が広く開きすぎたり、進むことばかり気になって踊りがおろそかになってしまう。かといって、ゆっくり進みすぎると距離が足らなくなる。舞ちはらは3つのパートに分かれて踊るのだが、隊同士でも隊の中でも、果てしない議論と調整が始まった。

これがなんどやってもうまくいかない。インストはさまざまな指示を出すが、だんだんと混乱していくばかり。次第にメンバーもさまざまな自分のアイデアを出し始める。まさに、カオスだ。何度となく見た光景が今年も繰り返される。

しかし、これを乗り越えなければ演舞は完成しない。苦しみながらも何度も何度もトライして正解に近づいていくしかないのだ。僕らはいままでもその試練を乗り越えてきたんだ。今度も必ず乗り越えよう。

 

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Zooey~佐野元春& THE COYOTE BAND

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家に帰るとAmazonからの箱が届いていた。

ひさしぶりの佐野元春の新作アルバム「Zooey」だ。

さっそくパッケージを開けると中からはこった作りのブルーの箱が出てきた。早速聞いてみる。

いや〜すばらしい。佐野さんの曲は年を追うごとに新しい境地を切り開いていっている。円熟味を増して、どの曲も個性的でかつアルバムとしてもちゃんとまとまっている。

「虹をつかむ人」の歌詞には泣かされたな。なんとなく自分への応援歌として聞いたけど、自分の人生を投影してしまうような詩の内容でしみじみいい歌。

「La Vita e Bella」や「ポーラスタア」などはキャッチイで聞きやすい。ぜひまだ佐野元春を聞いたことのない方は聞いて欲しい。

衣装サンプルチェックと初・外練習

舞ちはら2013の準備は進む。

昨日は衣装のサンプルが到着しさっそく確認した。今年から製作業者を変更したためにどうなるか少々心配だったが、予定通りにやってきた。ジュニア隊の衣装は予想通り、「いもっぽく」てかわいい(笑)。舞ちはらのキッズは毎年どんどん時代劇の子役の衣装っぽくなっていく。女隊の衣装はしっとりと落ち着いていて、かっこいい。去年とはまるで印象が変わった。

でも、一番大きく変わるのは男隊。色鮮やかで仕掛けも増えた。近くでみるとちょっと派手すぎかとも思うが、おそらくステージに立つと普通になるんだろうな。

今日はこの新曲になって初めての外練習。午前中から台風並みの強風が吹いていて、その風によって飛んできた黄砂で景色が霞んで見えるような状況だった。メンバーは僕からの中止メールを待ちわびていたようだったが、強行することにした。お披露目まであと数回の外練しかできないし、どれくらい進むのかを見極めておきたかった。そして何より初の外練を中止することは、出鼻をくじかれるようでくやしかったので。

結果的に練習を始める頃には風はおさまってきた。しかし、花粉症に悩むメンバーにとってはつらい練習となったようで、マスクにフードをかぶり、中には水中メガネで完全防備をする人もいた。スクリーンショット 2013 03 10 23 29 53

2本踊って引き上げようと思ったが、メンバーの熱い思いで細かいところを調整しながらもう1本を流し演舞で踊る。残念ながらにわか雨が降ってきたのでそこで終了。いろいろな課題も把握することもできたので中止しないでよかった。

昨日のステージ練習とあわせて徐々に進歩をしている今年の曲だが、すでにちょっと物足りなさを感じている。振り付けやフォーメーション取りの進み具合は、着実に速くなっている。しかし何となく「こなしている」感がすでに出始めていて、危険な気がする。